はやぶさを現地でお迎え オーストラリア5日目 帰還当日 ⑨
2010/11/26 01:34:57
おしゃべりをしながら、みんなで薪になるものを探しに行く。
一人はおかえり号に戻って、はやぶさ晩餐の仕度に入る。
もうお腹がペコペコ。無事到着して安心したからなおさらだ。
食材は余してある。この人数でも十二分に振る舞える。(…ここで消費しないと持ち帰りになる。)
拾った薪を火にくべる。
乾いているからよく燃える。長丁場なので、なるべく多めに調達してきた。
さて、私は広げたテーブルの上にを日本から持ってきた宝物を並べていった。
皆が揃ったところで、さあ、お披露目♪
まずは、これ!「はやぶさ迎え酒~!(ドラえもん声)」
(オレンジゼリー×企画日本酒蔵)のコラボ商品で「はやぶさver.」純米吟醸(山廃)の方。
おお~、と歓声が上がり、撮影会(笑)。
S木氏「リポビタンDも持ってきました。これはまた後で。」
おお~、と再度歓声が上がる。シーシェパードが活発なこの時期によくぞ検疫を乗り越えてきた。
これらははやぶさを無事に見届けた時のお祝い用だ☆
それから、ウーメラアテンダントのI見氏に、私から贈り物。
「発売されたばかりの”アオシマはやぶさプラモデル”です。海を越えてきたのでちょっと箱が潰れましたが、差し上げます。」
「え!マジで持ってきてくれたの!?すっげーーーー!ありがとう!マジに持ってくるとは!」
「この本に寄せ書きしてもらいました。」
クーバーピディで、著者含めはやぶさ開発に携わったNH氏やRN氏ら日本人チームで寄せ書きした「恐るべき旅路」の表紙を捲る。
「松浦さん来てたの?」
「今朝、偶然クーバーピディで合流出来て、はやぶさ帰還記念に。」
「松浦さんが来てたとしても、出会えるなんて凄過ぎる。」
「ニコニコ動画の中継チームや、中の人も自腹で来てました」
「…おおお。」
「あそこ、キャンピングカーに貼ってある出迎え目印、はやぶさのラミネート!託されたミッションパッチシールも一緒です」
「mixiで受付してた時の?」
「ウーメラに来られなかった人達の名前も連れてきました。」
「うちらの名前もあるね!」
「皆で一緒に、ここまで来たんですよ。」
そして、はやぶさラミネートの下でアイテム並べて撮影会!
ひとしきりお喋りで盛り上がった所で、各自、撮影機材の設置やテストを始めることにした。
撮影機器の設置ポイントはおかえり号の北側、北天の空を狙う。
高校時代から愛用している三脚を立て、前面に広がる真っ暗な地平線を見据える。すると、
「WPA内の奥、ちょっと西の方にオレンジ色のライトが見えますね?」
「あそこは相当遠いね。きっとオーストラリア軍だよ。」
「ずっと動かないし、こんな砂漠のど真ん中で待機できるのは軍くらいだよね。」
(今思えば、あの位置からだと高知工科大学山本教授の地震計チームだったのかもしれないが)
WPA周辺では豪州軍のエスコートが付く可能性が示唆されていたが、Tarcoolaでそれは無さそうだ。
先発のJAXA光学班のお陰だろうか。
Mixa隊設置機材は、三脚2基、一眼レフカメラ3台、デジタルハイカム1台。あとは手持ちのコンデジ2台。おっと各自の携帯電話カメラ。
Standard社ハンドレシーバーでビーコンの周波数FM●●●MHz(公式発表済)変調にセット。
さらに、観測用資料をチェックする。資料の内容は以下の通り。
・委13-3「はやぶさ」試料回収カプセルの再突入に係る計画について 平成22年3月31日付
・プレスリリース 「はやぶさ」地球に接近中 平成21年12月17日付
・プレスリリース 「はやぶさ」、苦しみながらも地球帰還へ、目下運用中。 平成22年2月16日付(?)
・有志から贈られた手作りの演算資料、予測資料、経路資料、南半球の星図等々…。(コ◯氏始め、諸氏に心から感謝。)
再度、DS星空ナビで、星の位置を確認する。右の空、北東方向にうしかい座とかんむり座。
はやぶさの突入軌道に変更が無ければ、あの二つの星座がはやぶさ通過ポイントの目印になる。
アークトゥルスがとても明るい!イザールも!かんむり座のゲンマなんて、こういう時じゃないと意識しない。
この3つの恒星が大きな逆三角形を描いている。白に青に、とても明るい!
現在地Tarcoolaは、予測図の示した観測ポイントから経度的に西に位置する。
はやぶさ突入の見え始めは、恐らく多少北西気味になるか、ひょっとすると北北西、
若しくは真西かもしれない。
熱圏の高度100km、そんな高いところから1立法メートルの物体が秒速12kmで
燃えながら落ちてくる様子なんて、想像もつかない。
天球が広大すぎて、星が明るすぎて、見当が着かないのだ。
これは是非、ウーメラ砂漠に来て自身の目で見て感じて欲しい感覚だ。
(写真の右上に南十字星)
星空に迷う。本当にそんな感覚。
そして、目印になるアークトゥルスが登って来る頃に、はやぶさ帰還の瞬間を迎える。
つづく
一人はおかえり号に戻って、はやぶさ晩餐の仕度に入る。
もうお腹がペコペコ。無事到着して安心したからなおさらだ。
食材は余してある。この人数でも十二分に振る舞える。(…ここで消費しないと持ち帰りになる。)
拾った薪を火にくべる。
乾いているからよく燃える。長丁場なので、なるべく多めに調達してきた。
さて、私は広げたテーブルの上にを日本から持ってきた宝物を並べていった。
皆が揃ったところで、さあ、お披露目♪
まずは、これ!「はやぶさ迎え酒~!(ドラえもん声)」
(オレンジゼリー×企画日本酒蔵)のコラボ商品で「はやぶさver.」純米吟醸(山廃)の方。
おお~、と歓声が上がり、撮影会(笑)。
S木氏「リポビタンDも持ってきました。これはまた後で。」
おお~、と再度歓声が上がる。シーシェパードが活発なこの時期によくぞ検疫を乗り越えてきた。
これらははやぶさを無事に見届けた時のお祝い用だ☆
それから、ウーメラアテンダントのI見氏に、私から贈り物。
「発売されたばかりの”アオシマはやぶさプラモデル”です。海を越えてきたのでちょっと箱が潰れましたが、差し上げます。」
「え!マジで持ってきてくれたの!?すっげーーーー!ありがとう!マジに持ってくるとは!」
「この本に寄せ書きしてもらいました。」
クーバーピディで、著者含めはやぶさ開発に携わったNH氏やRN氏ら日本人チームで寄せ書きした「恐るべき旅路」の表紙を捲る。
「松浦さん来てたの?」
「今朝、偶然クーバーピディで合流出来て、はやぶさ帰還記念に。」
「松浦さんが来てたとしても、出会えるなんて凄過ぎる。」
「ニコニコ動画の中継チームや、中の人も自腹で来てました」
「…おおお。」
「あそこ、キャンピングカーに貼ってある出迎え目印、はやぶさのラミネート!託されたミッションパッチシールも一緒です」
「mixiで受付してた時の?」
「ウーメラに来られなかった人達の名前も連れてきました。」
「うちらの名前もあるね!」
「皆で一緒に、ここまで来たんですよ。」
そして、はやぶさラミネートの下でアイテム並べて撮影会!
ひとしきりお喋りで盛り上がった所で、各自、撮影機材の設置やテストを始めることにした。
撮影機器の設置ポイントはおかえり号の北側、北天の空を狙う。
高校時代から愛用している三脚を立て、前面に広がる真っ暗な地平線を見据える。すると、
「WPA内の奥、ちょっと西の方にオレンジ色のライトが見えますね?」
「あそこは相当遠いね。きっとオーストラリア軍だよ。」
「ずっと動かないし、こんな砂漠のど真ん中で待機できるのは軍くらいだよね。」
(今思えば、あの位置からだと高知工科大学山本教授の地震計チームだったのかもしれないが)
WPA周辺では豪州軍のエスコートが付く可能性が示唆されていたが、Tarcoolaでそれは無さそうだ。
先発のJAXA光学班のお陰だろうか。
Mixa隊設置機材は、三脚2基、一眼レフカメラ3台、デジタルハイカム1台。あとは手持ちのコンデジ2台。おっと各自の携帯電話カメラ。
Standard社ハンドレシーバーでビーコンの周波数FM●●●MHz(公式発表済)変調にセット。
さらに、観測用資料をチェックする。資料の内容は以下の通り。
・委13-3「はやぶさ」試料回収カプセルの再突入に係る計画について 平成22年3月31日付
・プレスリリース 「はやぶさ」地球に接近中 平成21年12月17日付
・プレスリリース 「はやぶさ」、苦しみながらも地球帰還へ、目下運用中。 平成22年2月16日付(?)
・有志から贈られた手作りの演算資料、予測資料、経路資料、南半球の星図等々…。(コ◯氏始め、諸氏に心から感謝。)
再度、DS星空ナビで、星の位置を確認する。右の空、北東方向にうしかい座とかんむり座。
はやぶさの突入軌道に変更が無ければ、あの二つの星座がはやぶさ通過ポイントの目印になる。
アークトゥルスがとても明るい!イザールも!かんむり座のゲンマなんて、こういう時じゃないと意識しない。
この3つの恒星が大きな逆三角形を描いている。白に青に、とても明るい!
現在地Tarcoolaは、予測図の示した観測ポイントから経度的に西に位置する。
はやぶさ突入の見え始めは、恐らく多少北西気味になるか、ひょっとすると北北西、
若しくは真西かもしれない。
熱圏の高度100km、そんな高いところから1立法メートルの物体が秒速12kmで
燃えながら落ちてくる様子なんて、想像もつかない。
天球が広大すぎて、星が明るすぎて、見当が着かないのだ。
これは是非、ウーメラ砂漠に来て自身の目で見て感じて欲しい感覚だ。
(写真の右上に南十字星)
星空に迷う。本当にそんな感覚。
そして、目印になるアークトゥルスが登って来る頃に、はやぶさ帰還の瞬間を迎える。
つづく
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