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はやぶさを現地でお迎え オーストラリア5日目 帰還当日 ⑤

Grendambo北側出入口からほんの数百メートル先に西のナラボー平原へ伸びるT字路がある。
もうそこからは未舗装道路、赤茶けた砂のオフロードだ。目指す村はまだまだ先にある。
I見氏は夕方には村に到着予定とのことだから、既にこの道に入ってるはず。
見た目は砂漠といえども、かなりフラットで走り易そうだった。時速60キロほどで走る。
オフロードに入ってすぐの右手に石造りの廃墟がポツンとあった。一般家屋のよう。アボリジニの生活の跡だろうか…。(MAP)

アウトバック(砂漠)の道を進む。コレならいける…と思いきや!

とんでもない道だった。路盤は固く、非常にバンピー。雨で流されてきたと思われる赤い砂が、表面に波模様を描き、砂を堅くプレスしたような下地を覆い隠している。
その中に大小の小石が無数にあった。
4WDの大口径タイヤならともかく、4人乗って装備重量がかさむキャンピングカーには過酷な状況だった。
オフロードに入って3つ目の小さな丘を超えた辺りから、時速を30kmまで落とした。あまりの振動で後部の荷物がすべて床に落ちてしまった。
この揺れだと食器類は言うまでもなく、レンジや冷蔵庫、プロパンガス、水タンクなどにまで、ダメージが出る恐れがあった。ズババババーンとおかえり号が跳ねる度、
後部デッキのS木氏とO塚氏が必死になって荷物や扉を押さえている。
もう景色なんて見てる余裕はなかった。20m先の赤い路面だけに集中してステアリングを握る。なるべくフラットなラインを探っておかえり号を操る。
それでも不意に自然の溝が現れて、ブレーキを強めに踏むと車体がゆっくり横を向いてドリフト状態になった。

あとから聞いた話だが、このアウトバック(砂漠)の道路で起きた事故や故障は、自動車保険対象外という取り決めがあるそうだ。
走っちゃダメとは聞いてたけど。

もちろん、Stuart Highwayと同じく、牛やカンガルー、エミューが飛び出してくる、というかその確率は桁違いに上がる。
まぁ、幸いにも危険な場面には遭遇してないけれど。

大自然の真っ只中。当然、電気も街灯もないから何も無いから、日が暮れる前に、闇に包まれてしまう前にTarcoolaに着かなければ!!
でも、この速度だといったいどれだけ掛かるんだろう。。。

15分ほど走ると多少目が慣れてきた。路面にピントが合ってくる。平均時速40~50kmほどで走れるようになった。
ただ、やっぱり砂利の多い区間や轍のひどい部分は唐突にやってくるので、時々ズダダダダーーンとデッキを揺らしてしまう。
でも誰も文句は言ってこなかった。申し訳ない。

砂漠で見たもの、その①
この砂漠の道路に並行して大陸横断鉄道が走っている。目的地の村にもこの駅があった。もちろん無人駅。道路と鉄道が交差するところ、つまり
踏切(MAP)があるのだが、もちろん遮断機や警報機はない。一直線のレールの向こうから列車がやってくるのだから、急ブレーキがかけられないおかえり号は
充分に方向を確認して、ゆっくりとレールを越える。バッタンガッタンとデッキ全体が鳴る。
最初の頃はとても小さな丘にしか見えなかった。レールが見え始めてからブレーキをかけると慣性で大きな車体が滑る。砂のせいで路面摩擦係数μがとても低いから。
減速しきれずにレールを越えると激しい揺れ。コレには懲りた。
ただ、踏切を越える際、果てしない地平線の向こうから一直線に延びてきて、一直線に延びてゆくこの砂漠の中の唯一の人工物を見て、なんとも言えない感動を受けた。
すごい所に来てしまったなあ。
そのうち、踏切の手前は大きなカーブがあることを学習したので、時々は減速が間に合わないものの、落ち着いてクリアしていく。

砂漠で見たもの、その②
Stuart Highway上にあったモノと同じ、グリッド。
有蹄類が道を進めないように地面に設置してあるもの。
これも突然現れる。グリッドはレールを短く切ったものを複数並べたものだから、踏切よりもダメージを受ける。
こんな砂漠の中にも時々設置してあるのだから、頻繁に野良牛が出るのだろう。
小さな丘の形は踏切と同じだが、カーブのような前触れとなるような目印がないものだから、時々突っ込んでしまう。

目前にある砂の路面と障害物。とにかくそこから目が離せない。同乗している3人は景色を楽しめているのだろうか。
360度の地平線、砂の赤とブッシュの緑、空の青と雲の白。ここにはその4色しか存在しない。

 

つづく


より大きな地図で はやぶさ帰還 ウーメラ旅行記 を表示

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